2021/03/30
時間の不思議
ミヒャエル・エンデの「モモ」を読んだのは子供の頃。覚えているのは、ブカブカの上着を着た小さなモモと灰色の変なおじさん達が
人間の「時間」を盗みに来る、ということくらいです。
あんまり「時間」というものを深くは考えていなかったように思います。
(まあ、子供でしたからね)
大人になってから読んでみると(正確にはオーディブルで聴いたのですが)
なかなか深い話だったのですね。
大きな街の描写や忙しくて子供の相手をしてやれない親達とか、お金持ちに
なっても働くのに忙しくて心の余裕がない大人とか、まさに今の時代を
表しているようで、これは普遍不滅の物語なんだなぁと感心しました。
そして児童文学というより大人が読むべき本ではないか、と。
イタリアの天才物理学者、カルロ・ロヴェッリは「この世界に根元的な時間は
存在しない」と言っています。
「時間はいつでもどこでも同じように経過するわけではなく、過去から未来へと
流れるわけでもないーーー。」
実は私も日々、体験しています。
私がハワイに住む娘家族に電話をするとします。
例えば25日の朝9時に電話すると、向こうは24日の午後2時です。
つまり私は過去へ電話をしている訳です。
不思議でしょ?
例えば15日の夜に日本を発って、ハワイに着くと15日の朝なんです。
なんか得した気分になりますが、帰りはその逆のことが起こるので、1日損を
した気になります。
日付変更線て何なんでしょうねぇ?
15°進むごとに1時間の時差が生まれるって何なんでしょう?
やっぱり「時間」というのは人間が生活する上で便宜上の辻褄合わせの
ような気がしてくる。
てことはやっぱり根元的な時間ってのは存在しないんでしょうか?
これを考え始めると頭の中がぐるぐるします。
過去、現在、未来が並列なら、いや過去、現在、未来がないなら
(だって時間が存在しないんだから・・・)
やっぱり一番確かな「今ここ」を大切にしてゆくしかないですね。
ほら、そう言ってるそばから「今」は「過去」になってします。
あれれ、過去はないんだっけ???
でもね、ちょっと思ったことは、「時間」って実は外にあるものじゃなくて
自分の中にあるもの、なんじゃないかな〜って。
さて、ここらで頭の中をリセットして我が庭の美しい花を見て頂きましょう。

シロヤマブキ、咲き始めました。

貴重なカントウタンポポです。

ムスカリは今年も増えています。

今年のキンカンは豊作。

そして今年も咲いてくれた蘭。5年めになるかしら?
ほとんど手をかけていないのに、よっぽど相性がいいんですね。
春ですね〜
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