2017/08/28
イタリア美術賞展
少し前のことですが、7月末にイタリア美術賞展が無事終了しました。(会期:2017年6月29日〜7月30日、イタリア、ファヴァーラ市で開催)

今回こちらには、昨年夏に日仏展(国立新美術館)に出展した「沈黙」を
出品しました。


左ページ、右下の作品 NEPU代表作家として出品した「沈黙」
そしてもう1点「兆し」を推薦されて出品したのですが、何とこれが大賞を頂きました。

私のような墨の抽象画で大賞が頂けるとは思っていなかったので、本当に
驚きました。
海外出品は、もうそろそろやめようか・・・と考えていた矢先、まだ
続けなさいということでしょうか。
それにしても何で私が?と他の受賞者の作品を拝見しながら思ったのですが
ある方に「絵というのは描いた人のエネルギーが込められている」と
言われ、ああそうかと思い至りました。
絵には目で見たその絵の色彩、構図だけでなく目には見えない何かが
描かれているのです。
私の場合はむしろそちらの方が大きいかもしれません。
そして「墨の力」外国の方はそこに、日本の神秘とか魂のようなものを
感じるのかもしれません。
実は墨の凄さを一番感じているのは私自身でして、描けば描く程嵌っていく
ようです。
何の為に描くのか、何を込めて描くのか、これまで以上に重要な意味を
持つことになるのでしょう。
ただそこに一貫してあるのは「解放」、解き放つということです。
私は自分自身を解き放つ為に絵を描いてきたのだと気付きました。
そして見てくださる方にもそれが伝わって共感してもらえたら、こんなに
嬉しいことはありません。
賞を頂くことは本当に嬉しいし励みになりますが、これに一喜一憂する
ことなく、また和紙に向かって新たな気持ちで一歩を踏み出すことに
いたしましょう。
選んでくださったイタリアの皆様、いつも応援してくださる皆様に心から
感謝致します。
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