一足早く春を着た!


1月の久米島展に来てくれた友人が実は浦野理一氏の
大ファンだったことが判明。
「理一さんの作品、ありますよ」という山本さんの一言で
「じゃあ、見せて頂きに行くわね」

という事で彼女と山本きもの工房さんへ。
私より10以上もお姉様だが、いつお会いしてもキチンと
お洒落してらしてお料理が上手な良妻賢母。
ヒールの踵をカッカッカッと鳴らしてさっそうと歩く
カッコイイ大人の女性。


そんな彼女が久米島展で選んだ紬は無地のベージュピンク。
「ちょっと派手かしら・・・?」
と気にしてらしたが、いえいえゼンゼン。
大人のピンク系だから、むしろ熟女にこそ似合う色かと・・・。

浦野理一帯

彼女の選んだ紬に浦野さんの鶴亀の帯を載せてみる。
もちろん、ピッタリ!
この藍色に惹かれる。


長襦袢

その他にもこんな綺麗な長襦袢やら、
「ええっ、こんなお値段でいいの?」という大島など
見せて頂き大満足の私達。

が、話はここで終わらない。
後日、彼女の持っている浦野理一氏の帯を見せて頂き、


理一帯2


「!」絶句してしまった。
私の大好きな桜柄、しかも桜の奥に満月が・・・
おお、何と言う幽玄の世界。
いつまで見ていても飽きない・・・。

理一サイン

垂れのすぐ上には「理一」の二文字が・・・。
まるで水戸黄門の印籠のように目に飛び込んできて
「は、はー」と頭を下げてしまいそうになった。
お、帯からオーラが出ている。
それもその筈、この帯は理一さんの遺作なのだとか。
やっぱり一流の仕事というのは凄いものだ。
濃紺のちりめん地に地が見えないくらいに描かれた
満開の桜。理一さんの最後の想いがすべて込められた
迫力の帯。


あまりに食入る様に見つめる私に彼女が一言
「良かったら締めて頂戴。桜の時期は短いから」

「ええー、いいんですかぁ?」

きっとその時の私の口からは涎が垂れていたことだろう。
あー、何とも幸せな春は もうすぐそこに・・・。

で、一足早く

着てしまった(来てしまった)春!

理一帯3

銀鼠の紬に合わせてみましたぁー。
帯揚げは薄黄、帯締めは桜の蕊に合わせてちょっと
緑がかった水色。

さて、もうすぐ3月。
これを締めてどこに行きませうか・・・
夢見るオバンは桜の帯に誘われ、しばし妄想の世界へ。
(あー、まずい。人のものも自分のものも見境が
なくなってきた・・・重症だぁ〜)






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プロフィール

朋百香(tomoko)

Author:朋百香(tomoko)
1955年埼玉県生まれ東京育ち。
幼少時から学生時代は、水彩、
油絵を学び、結婚後は子育てを
経てのち植物画に魅了され、
個展やグループ展にて発表。
イギリスのフィンドホーンへ
の旅をきっかけに自己の内的
プロセスを描写する、様々な
素材を用いた独自のミクスト
メディア作品制作に入る。
現在は和紙に墨、アクリルで
墨アートを表現している。
神奈川県在住。

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