ゆく夏に

ある朝、殻から抜け出たばかりの蝉を見つけた。
木があるのに何でこんな所で・・・
勝手口の下のブロックの所だ。

抜け出た直後の蝉は半透明だった。
時間の経過と共に蝉はしっかりとした「蝉」になっていった。

蝉の一生が短い事は知っているが、その生態について詳しくは
知らない。
調べてみると・・・

「セミは木の樹皮などに卵を産み、1年で卵からかえる。
 羽化した幼虫はすぐ幹を這って地面に潜り、木の根の樹液などを
 吸いながら大きくなる。
 この期間約5年から7年。
 成長すると、幼虫は地面から出て木に登り、殻を破って成虫になる。
 成虫(雄)は、子孫を残す為、一生懸命鳴いてパートナーを探す。
 この時期が一週間といわれているが、3ヶ月生きた例もある。
 パートナーを見つけると、卵を産みその一生を終える。」

んー、儚い。
ある意味、死にゆく為に鳴いているようなものだ。
しばらくして また蝉を見に行くと、もう蝉は飛び立っていた。
短い夏、短い人生、のんびりしている時間はないのだろう。
「短くても頑張って、生きろよ〜 」と、エールを送った。
蝉に聞こえる筈もないが・・・。


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プロフィール

朋百香(tomoko)

Author:朋百香(tomoko)
1955年埼玉県生まれ東京育ち。
幼少時から学生時代は、水彩、
油絵を学び、結婚後は子育てを
経てのち植物画に魅了され、
個展やグループ展にて発表。
イギリスのフィンドホーンへ
の旅をきっかけに自己の内的
プロセスを描写する、様々な
素材を用いた独自のミクスト
メディア作品制作に入る。
現在は和紙に墨、アクリルで
墨アートを表現している。
神奈川県在住。

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