タロット「ククリ」

弐番絵札「ククリ」が完成した。
これは白山神社のご祭神、菊理姫命(ククリヒメノミコト)のこと。
日本書紀では「イザナギとイザナミの調停をした」とある。

ミケさん曰く
「瀬織津姫(セオリツヒメ)と同一とする説も有力とされているが、
私は海の向こうから来て(つまり朝鮮半島の方)、北陸の白山に
籠もられたのではないかと考えている。
(ククリは高句麗<コ―クリ>という音とも似ている)
海の向こうの姫と大和の王が結びつき、瀬織津姫が生まれたのでは
ないだろうか・・・と」

なかなかロマンティックな歴史小説のような絵巻きが浮かんでくる。
この絵札では中立、白雪を冠った山々、バランス、菊紋、黄龍(白山神社の
裏には黄龍が祭られているのだとか) といったシンボルを入れつつ
もちろん、主役は菊理姫である。
衣裳も高句麗を意識して今までとちょっと違っている。

音魂的に言えば「ククリ」は、くくる。
日本人にとっては「腹をくくる」という言葉が浮かぶのではないだろうか。
また、今の日本においては「日本が一つになって力を合わせる」という意味での
「くくる」も込めた。

西洋タロットでは「女教皇」または「斎王」にあたる。
彼女は中立で、すべてを知っている。この絵のククリ姫の額の広さは聡明さを
表わし、額の中心にある第三の目の赤い印は森羅万象のすべてを知っている事を
示唆している。
彼女は「裁かない」けど、見ている。

彼女は「自然」でもある。
自然は征服し、利用し、破壊するものではなく、私達を大きく包んで養い
育ててくれる存在。
私達日本人が、どのように再起してゆくのか黙って見守っていてくれる。
その手の中に輝く未来の珠を持って・・・。


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プロフィール

朋百香(tomoko)

Author:朋百香(tomoko)
1955年埼玉県生まれ東京育ち。
幼少時から学生時代は、水彩、
油絵を学び、結婚後は子育てを
経てのち植物画に魅了され、
個展やグループ展にて発表。
イギリスのフィンドホーンへ
の旅をきっかけに自己の内的
プロセスを描写する、様々な
素材を用いた独自のミクスト
メディア作品制作に入る。
現在は和紙に墨、アクリルで
墨アートを表現している。
神奈川県在住。

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